女性ホルモンバランスプランナー®の石井 理夏(いしい あやか)がお客様の心や体の変化についての質問にお答えします。
今回は50代に入って、急に動悸が激しくなって息切れすることに不安を覚えていらっしゃる方からのご相談です。

寝ているときに、急に動悸が激しくなり目が覚めることがあり、息切れというか息苦しくなります。前触れもなく起きるのでびっくりしてしまって。更年期なのかなと。

そうですね。50代に入られたということなので、更年期を迎えられた影響もあると思います。どんなときに動悸や息切れが起こりますか?

私は、寝ているとき以外に症状が出たことはないのですが、寝るのが怖くなってしまって。

急に動悸が起きると驚きますよね。また、起こるんじゃないかと不安になるのわかります。
プレ更年期・更年期の動悸・息切れは、とくにきっかけがなく突然起こるのが特徴です。
・なんとなく胸がドキドキしてすっきりしない
・胸が苦しくて、息が十分吸い込めない
・胸に何か乗っかっているみたい
・呼吸が苦しい
・胸全体が重たい
こんな症状を感じる方が多いようです。

更年期になってエストロゲンの分泌が減ったということでしょうか?

動悸、息切れが起こる原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減って、自律神経が正常に働かなくなってしまうからです。
自律神経の乱れは、気分が落ち込んだ時や、不安な気持ちになっている時に起こりやすくなるといわれています。 また、動悸・息切れがあると、不安感が増してますます息苦しくなり、動悸を増長させてしまうこともあります。

そう、慌ててしまうんですよね。何か対策はありますか?

動悸や息切れが起きたら、まず「深呼吸」をしてみましょう。鼻から息を吸って、口をすぼめて少しづつ長く息をはく腹式呼吸がおすすめです。寝る前に腹式呼吸を数回行うのもいいですよ。自律神経を整え、気持ちを落ちつかせる効果も期待できます。
喫煙、アルコール、カフェインなどの嗜好品は、自律神経の働きを鈍らせるので、極力控えたほうがいいでしょう。

寝つきが悪いので寝る前の腹式呼吸試してみます。それと、コーヒーが好きなのでつい夜飲んでしまうのですが控えてみます。

気分転換の時間は持っていますか?
睡眠不足や過労、過度の不安感は、動悸、息切れの症状が出やすくなる要因となります。 しっかりと睡眠をとり、スポーツや趣味を楽しむなど、自分なりのリラックスタイムを大切にし、一日の中で気分転換の時間をとれるようにできるといいですね 。

はい、子どもも大きくなり少し時間に余裕ができたので、趣味なども楽しんでいきたいと思っています。

もし、貧血が原因で動悸、息切れが起こっている場合は、レバーやホウレンソウなど鉄分を多く含んだ食品を積極的に摂る食生活を心がけてみてください。 食生活を改善していくことも更年期の症状改善につながります。
更年期の症状として、動悸、息切れは代表的なものですが、心臓の病気でも同様の症状があらわれます。更年期は、狭心症や心筋梗塞などの心臓病に気を付けなければならない時期でもあるので、少しでも症状があらわれたらお医者さまに相談されてください。
